一白水星には、「万初(ばんしょ)」という象意があります。
万初とは、文字どおり「すべての物事の始まり」を表す言葉です。
一白水星というと、悩みや陥入といった少し重い象意に目が向きやすいのですが、実は「始まり」を担当する星でもあります。
しかも、その始まり方がとても一白らしいのです。
大きく派手に始めるのではなく、
一滴のしずくが落ちるように、小さく静かに始まる。
そこから少しずつ流れが生まれていきます。
一白水星の「万初」とは?
万初は、一白水星を理解するうえでとても大切な象意です。
新しい仕事。
新しい人間関係。
新しい勉強。
新しい生活。
何かが始まる時、その最初の小さな動きが一白水星の世界です。
最初から完成形が見えているとは限りません。
むしろ、始まった時には「これがどこまで広がるのか分からない」こともあります。
それでも、一滴の水が流れ始めるように、物事は静かに動き出します。
一白水星は「小さく始める」ことが得意
何かを始める時、「最初から大きくしなければ」と考えることがあります。
でも、一白水星の万初は、その逆です。
まず小さく始める。
一人から始める。
一つだけ試してみる。
できるところから動いてみる。
そこから流れを育てていきます。
これは、一白水星の水の性質ともよく重なります。
水は、最初から川ではありません。
一滴、一滴が集まって、少しずつ流れになります。
一白水星の始まりも、それと同じように考えると分かりやすいでしょう。
始まりが見えにくいのも、一白らしさ
一白水星の始まりは、派手ではありません。
気づかないうちに始まっている。
振り返った時に、
「あの時が始まりだったのか」
と分かることもあります。
これは、以前ご紹介した一白水星の「陰中の陽」にも通じます。
表からは大きな変化が見えなくても、内側では新しい動きが始まっている。
見えないところから始まり、やがて表に現れてくる。
ここにも、一白水星らしい奥行きがあります。
「万初」から「流水」へ
一白水星の面白いところは、始まって終わりではないことです。
一滴の水から始まったものが、やがて流れになります。
これが「流水」です。
最初は小さかったものが、少しずつ広がる。
人が増える。
仕事が広がる。
経験が積み重なる。
一つのきっかけから、次の流れが生まれていきます。
万初で始まり、流水で育っていく。
この二つを一緒に見ると、一白水星の成長の仕方がとても分かりやすくなります。
一白水星は「急に大きくする」より「育てる」
一白水星の成長は、急に完成するというより、時間をかけて広がっていくイメージです。
最初は小さい。
でも、流れを止めなければ少しずつ大きくなる。
これは仕事でも、人間関係でも、学びでも同じように見ることができます。
最初から結果を求めすぎず、
「今の一滴を大切にする」
という姿勢が、一白水星には合っています。
小さなきっかけを見逃さない
一白水星の万初を知ると、「始まり」の見方も変わってきます。
大きな出来事だけがスタートではありません。
誰かとの何気ない会話。
ふと興味を持ったこと。
何となく始めた勉強。
小さな行動。
そこから、後になって大きな流れが生まれることがあります。
一白水星は、まだ形になっていない「始まりの芽」を見る星ともいえます。
一白水星は「始めること」と「終わらせること」の星
一白水星は、十二支では子(ね)と結びついています。
気学では、子には「初め」と「終わり」という意味があります。
一つが終わる。
そして、そこから次の何かが始まる。
一白水星には、この切り替わりという大切な象意があります。
だからこそ一白水星は、「新しく始めること」だけでなく、何を終わらせるのかも大切なテーマになります。
新しく始める時ほど、何かを終わらせる
何か新しいことを始める時、つい「足すこと」ばかり考えてしまいます。
新しい勉強を始める。
新しい仕事を始める。
新しい人間関係をつくる。
でも、一白水星の象意から見ると、始める前に、何かを終わらせることも大切です。
必要のなくなった習慣を終わらせる。
古いやり方を手放す。
一区切りつける。
そうすることで、新しい流れが入りやすくなります。
「終わらせる」ことは、悪いことではない
終わるという言葉には、少し寂しい印象があります。
でも、一白水星の世界では、終わりは次の始まりとつながっています。
夜が終わるから、朝が始まる。
一年が終わるから、新しい一年が始まる。
何かを終わらせることは、失うことだけではありません。
次の流れをつくるための準備でもあります。
この「終わりと始まりが隣り合っている」という感覚は、一白水星を理解するうえでとても大切です。
一白水星は、切り替えを意識すると力を活かしやすい
一白水星には、何かをしながら次のことを始めてしまうような面もあります。
まだ一つが終わっていないのに、次のことが気になる。
新しいことを始めたくなる。
これは、始まりの気を持つ一白らしい部分でもあります。
だからこそ、
「今、何を終わらせるのか」
「次に、何を始めるのか」
この二つを意識しておくと、流れが整理されやすくなります。
一白水星のスタートは、静かでもいい
一白水星の万初は、派手なスタートではありません。
誰にも気づかれないくらい、小さく始まることもあります。
でも、その一滴が止まらずに流れ続ければ、やがて大きな流れになります。
最初から大きな成果が見えなくても大丈夫です。
小さくても、始めたことに意味があります。
そして、少しずつ育てていけばいい。
この考え方は、一白水星だけでなく、何か新しいことに挑戦する時にも参考になると思います。
万初・流水から学べる一白水星の生き方
一白水星の万初と流水から見えてくるのは、
小さく始めること。
流れを止めないこと。
必要な時には、きちんと終わらせること。
そして、次の始まりへ進んでいくことです。
一白水星は、静かな星に見えて、その内側には常に新しい流れを生み出す力があります。
止まっているように見える時でも、次の一滴はすでに落ち始めているのかもしれません。
一白水星④まとめ
一白水星には、万初、流水、そして始めと終わりという象意があります。
一滴のしずくのように小さく始まり、やがて川や海のように広がっていく。
そして、新しい何かを始める時には、古いものを終わらせる。
始まりと終わりを一つの流れとして見る。
ここに、一白水星の大きな特徴があります。
何かを始めたい時、最初から大きくする必要はありません。
小さな一滴から始めて、流れを育てていく。
それが一白水星らしいスタートの仕方です。
次回の「一白水星⑤」では、子・壬・癸・坎という一白水星と関わる東洋思想の要素から、さらに深く一白の世界を見ていきます。
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