九紫火星には、「尊」という象意があります。
尊い。尊敬される。高いところにいる。
こうした意味がありますが、九紫火星の「尊」は、単に肩書きが高いとか、有名であるという話だけではありません。
一つのことを深く追究し、その道を突き抜けていく。
そこから生まれる尊さがあります。
九紫火星の「尊」とは?
九紫火星では、何か一つの世界を深く掘り下げていくことを大切にします。
広く浅く知るだけではなく、一つのことを長く続け、考え、経験し、さらに学んでいく。
すると、少しずつ他の人とは違うところまで見えるようになります。
「ここまでやるか」というところまで突き抜けていく。
九紫火星の「尊」は、こうした積み重ねの先にあります。
有名であることと「一流」は違う
資料では、九紫火星の「一流」について、単にマスコミに出ている人という意味ではないと説明されています。
有名であることと、その道を極めていることは、必ずしも同じではありません。
目立つ人もいれば、表にはあまり出なくても、長い年月をかけて技術を磨いている人もいます。
九紫火星でいう「一流」は、その道を深く極めた人、いわば「達人」に近い世界です。
達人は、ただ技術が高いだけではない
達人というと、ものすごく難しい技術を持っている人を想像するかもしれません。
もちろん、高い技術は重要です。
しかし、それだけではありません。
経験を重ね、知識を深め、失敗も乗り越えていく中で、余計なものが少しずつ削ぎ落とされていきます。
本当に必要なものだけが残っていく。
そこに、達人らしい姿が現れてきます。
突き抜けると、こだわりから離れていく
九紫火星には「離」という象意があります。
この「離」は、達人の世界にもつながっています。
最初のうちは、やり方や形にこだわることがあります。
「こうしなければならない」「この方法が正しい」と、一つの型を大切にする時期も必要です。
しかし、長く続けて本質が見えてくると、形だけにとらわれなくなっていきます。
基本を深く身につけたからこそ、必要のないこだわりから離れられる。
これが九紫火星の「離」と「尊」がつながるところです。
「型を守る」と「型に縛られる」は違う
何かを学ぶとき、最初は型が必要です。
基本を繰り返し、教わったことをそのまま実践する。
その積み重ねがなければ、本質へは近づけません。
ただし、学びが深まってからも形だけに固執していると、今度は型に縛られてしまいます。
基本を大切にしながら、最後には形の奥にある本質を見る。
九紫火星の「尊」は、そこまで進んだ世界です。
達人ほど、力んでいない
その道を本当に極めた人を見ると、難しいことを簡単そうに行っていることがあります。
無理に力を入れているようには見えない。
言葉も動きも、必要以上に複雑ではない。
けれど、その背景には長い年月の積み重ねがあります。
余計なものがなくなり、本質だけが残っている。
資料で九紫火星の達人を「とらわれがなく、あっさりしている」と表現しているのも、こうした意味として捉えるとわかりやすいでしょう。
「高いところ」にいるから、全体が見える
九紫火星は南を担当し、「高いところ」という象意も持っています。
山の上から景色を見ると、地上では見えなかった全体像が見えることがあります。
同じように、一つのことを長く続け、経験を積んでいくと、目の前の細かいことだけではなく、全体を見ることができるようになります。
深く学ぶことは、高いところから全体を見ることにもつながります。
九紫火星の「尊」と「頭脳」「見る力」が、ここでもつながっています。
尊敬できる人を持つことも大切
九紫火星の「尊」には、尊敬されるだけではなく、尊敬できる人を持つという見方もあります。
「この人のようになりたい」「この人から学びたい」と思える存在がいると、自分が目指す方向も見えやすくなります。
一人ですべてを考えるのではなく、先を歩いている人から学ぶ。
良いお師匠さんや先生との出会いは、自分の世界を大きく広げてくれます。
「師について学ぶ」ということ
九紫火星の「麗」には、師についていくという意味があります。
自分より先にその道を歩いている人から学ぶ。考え方を聞き、技術を見て、長い年月をかけて身につけてきたものを受け取る。
独学だけでは見えないものが、師との関わりの中で見えてくることがあります。
一人で何でもわかろうとするのではなく、学ぶべき人から素直に学ぶ。
これも、九紫火星の「尊」につながる姿勢です。
尊敬することと、盲目的に従うことは違う
師を持つことが大切だからといって、何も考えずにすべてを受け入れるという意味ではありません。
教わったことを自分で学び、実践し、考える。その中で、自分なりの理解を深めていくことが必要です。
尊敬する相手がいるからこそ、自分も真剣に学ぼうと思えることがあります。
尊敬は、自分で考えることをやめることではなく、自分を高めるきっかけになるものです。
「忠孝」と九紫火星
第12回資料では、九紫火星の「麗」と関連して、「忠孝」という言葉も出てきます。
自分がお世話になった人を大切にする。師や親に対して敬意を持つ。受けた恩を忘れない。
そうした人との関わり方も、九紫火星の「麗しい生き方」の一つとして捉えます。
自分一人の力だけで今の自分があるのではない、と知ること。
この感覚が、「尊」という象意にもつながっていきます。
一芸に秀でるということ
九紫火星では、何か一つのことを深く掘り下げていく姿が大切です。
何でも少しずつできることにも価値がありますが、一つの分野を長く続け、その道で「この人に聞けばわかる」と思われるところまで進む。
そうした姿が、九紫火星の「達人」に近づいていきます。
広さではなく、深さによって生まれる強さがあります。
達人になるほど、余計なものが減っていく
学び始めた頃は、多くの知識や技術を集めようとします。
それは必要な時期です。
しかし、経験が深まってくると、「何が本当に必要なのか」が少しずつ見えてきます。
すべてを使おうとしない。必要のないものは削る。大切なものを残す。
極めることは、足していくことだけではなく、余計なものから離れていくことでもあります。
ここでも、九紫火星の「離」が生きています。
肩書きではなく「生き方」に尊さが出る
九紫火星には、目上・高いところ・尊敬といった象意があります。
しかし、肩書きが高ければ、それだけで尊いということではありません。
どのように学んできたのか。
身につけたものをどう使っているのか。
人にどう接しているのか。
本当の「尊」は、その人の生き方の中から表れてくるものです。
尊敬される人は、自分から「尊敬されよう」としない
「尊敬されたい」と思って振る舞うことと、結果として尊敬されることは違います。
自分の仕事を丁寧に続ける。
学ぶことをやめない。
人に対して誠実に向き合う。
そうした積み重ねの先に、「あの人から学びたい」と思われる存在になることがあります。
尊敬は求めるものではなく、積み重ねたものの結果として生まれる。
九紫火星の「尊」を考えるうえで、大切にしたいところです。
学ぶ人から、伝える人へ
最初は、自分が誰かについて学びます。
そして長く続けていくと、自分が教える側になることもあります。
自分が受け取った知識や技術を、次の人へ渡していく。
そのときに大切なのは、単に「自分のやり方」を押しつけることではありません。
本質を理解し、それを相手に伝わる形で渡す。
学びが深まると、自分だけのものだった知識が、人の役に立つ知恵へ変わっていきます。
「離・明・頭脳・尊」はつながっている
ここまで九紫火星を見てくると、代表的な象意が一つにつながっていることがわかります。
余計なこだわりから離れる。
すると、物事が明るく見える。
よく見えることで、頭脳や知恵が働く。
そして、一つの世界を深く追究していくと、やがて「尊」の世界へ近づいていく。
九紫火星は、ただ華やかな星なのではなく、学びながら本質へ近づいていく星でもあります。
九紫火星の「達人」とは
九紫火星の達人は、何でも知っている人というより、何が大切なのかを知っている人です。
一つの道を深く歩き、経験を重ね、余計なこだわりから離れていく。
そして、自分が身につけたものを人のために使う。
極めるほど、シンプルになっていく。
その姿に、九紫火星の「尊」の奥深さがあります。
九星気学をもっと深く学んでみたい方へ
九星気学では、一つの星を深く学ぶことで、性格だけではなく、学び方や人との関係、自分の生き方まで考えることができます。
九紫火星も「離」「明」「頭脳」「尊」と象意をつなげていくことで、単なる性格診断では見えない世界が広がっていきます。
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