今回から、九星それぞれの特徴を詳しく見ていくシリーズを始めます。
最初に取り上げるのは、一白水星(いっぱくすいせい)です。
一白水星の「水星」という名前の通り、この星を理解する大きな鍵は「水」にあります。
水は、一つの形に固定されません。
器に入れば、その器の形に合わせます。
高いところから低いところへ流れ、細い道にも入り込み、やがて大きな川や海へと広がっていきます。
この水の性質をイメージすると、一白水星という星の特徴が少しずつ見えてきます。
一白水星は「水」の性質を持つ星
一白水星の五行は水です。
九星気学では、水に関わる性質や現象を一白水星の象意として見ていきます。
象意とは、その星が表す「現象の意味」のことです。
一白水星の水には、冷たさや静けさという面があります。
一方で、流れる、広がる、形を変えるという柔軟な性質もあります。
そのため一白水星は、流動すること、人と交わること、状況に合わせることとも関係してきます。
水がどんな形の器にも入るように、環境に合わせながら動いていく。
これが、一白水星を理解するうえで大切なイメージの一つです。
一白水星の方位は「北」
後天定位では、一白水星は北を担当します。
北という方位からは、寒さや静けさ、暗さといったイメージが浮かびます。
ここにも、一白水星の「水」の性質が表れています。
ただし、暗いから悪いという意味ではありません。
夜があるからこそ、次の朝が始まります。
静かな時間があるからこそ、物事を深く考えることもできます。
一白水星には、表からは見えにくいところに力を蓄えるという見方もできます。
一白水星の季節は「冬」
一白水星が表す季節は冬です。
冬は、自然界の活動が静かになる季節です。
木々の葉は落ち、外から見ると動きが少なくなります。
しかし、その内側では次の春へ向けた準備が進んでいます。
一白水星にも、これと似たところがあります。
外からは静かに見えても、内側では次の動きが始まっている。
一白水星を単に「暗い星」「苦労の星」と捉えてしまうと、この大切な部分が見えなくなります。
冬は終わりであると同時に、次の始まりを準備する季節でもあるのです。
一白水星が表す時間は「真夜中」
一白水星が担当する時間は、23時から1時ごろです。
一日の中でも、最も深い夜の時間帯です。
しかし午前0時を境に、暦の上では新しい一日が始まります。
つまり真夜中には、「終わり」と「始まり」が同居しています。
この感覚は、一白水星を理解するうえでとても大切です。
何かが終わる。
そのすぐそばで、次の何かが始まっている。
一白水星には、そんな切り替わりの意味も含まれています。
十二支では「子」と結びつく
一白水星は、十二支では子(ね)と結びついています。
「子」という字は、気学の中では終わりと始まりの両方を考える材料になります。
一つが終わり、そこから新しいものが始まる。
ここでも、一白水星の持つ「始まり」という意味が見えてきます。
一白水星というと、悩みや苦労といった象意に目が向きやすいのですが、それだけではありません。
むしろ、その奥には新しいものが生まれる前の時間という大切な意味があります。
一白水星の色は「白・黒・グレー」
一白水星には、白・黒・グレーという色の象意があります。
白と黒という、対照的な二つの色を持っているところも興味深いところです。
白には始まりのイメージ。
黒には深い夜や終わりのイメージ。
その両方を持つことも、一白水星の「終わりと始まり」という性質と重なります。
一つの星の中に、明るさと暗さ、始まりと終わりが共存している。
そこに、一白水星ならではの奥行きがあります。
一白水星は「静かな星」だけではない
北、冬、真夜中、水。
こうした言葉だけを見ると、一白水星には静かな印象があります。
でも、水は止まっているだけではありません。
流れます。
広がります。
小さな隙間にも入り込みます。
そして、一滴の水がやがて川となり、海へと続いていきます。
静けさの中に、動きと可能性を持っている。
これが一白水星の魅力です。
次回の「一白水星②」では、この「水」の性質をさらに掘り下げながら、流れる力、人との交わり、柔軟性といった一白水星の特徴を見ていきます。
一白水星には「見えないところの強さ」がある
一白水星は、表面だけを見ていると少しつかみにくい星でもあります。
静かに見える。
おとなしく見える。
感情をあまり表に出さないように見える。
でも、その内側にはしっかりとした意志や粘り強さを持っていることがあります。
九星気学では、外から見える姿だけではなく、内側にある働きも含めて星を見ていきます。
一白水星は、まさに「表からは見えにくいところに力がある星」と捉えると理解しやすいでしょう。
易では一白水星は「坎(かん)」
一白水星は、易では坎(かん)と結びつきます。
坎は八卦の一つで、水を表します。
形を見ると、外側に陰があり、その内側に陽があります。
これを「陰中の陽」と見ることができます。
外からは静かに見えても、内側には陽の力を持っている。
この姿は、一白水星の特徴をよく表しています。
目立つことだけが強さではありません。
必要な時まで力を内側に蓄えておく。
そうした強さも、一白水星の魅力の一つです。
一白水星は「柔らかい=弱い」ではない
水は柔らかく、形を変えながら流れます。
そのため一白水星にも、周囲に合わせる柔軟さがあります。
しかし、柔軟であることと、意志が弱いことは同じではありません。
水は障害物があれば、それを避けながら先へ進みます。
止められても、別の道を探します。
その意味では、一白水星にはしなやかさの中にある強さがあります。
正面からぶつかることだけが強さではなく、形を変えながら進み続けることも、一つの強さです。
一白水星を性格だけで決めつけない
九星の記事を読む時に気をつけたいのが、「一白水星だから必ずこういう性格」と決めつけないことです。
同じ一白水星でも、月命や育った環境、経験によって人の表れ方は違います。
九星の象意は、その人を一言で決めるためのものではありません。
「自分にはこの部分があるだろうか」
「この特徴をどう活かせるだろうか」
そんなふうに、自分を見つめる材料として使う方が、気学はずっと楽しくなります。
一白水星には、まだたくさんの象意がある
今回ご紹介したのは、一白水星の入口です。
一白水星には、このほかにも、
流れる
交わる
始まる
深く考える
困難の中から成長する
といった、さまざまな象意があります。
一つひとつ見ていくと、「水」という一つの性質から、これほど多くの意味が広がっていくことに気づきます。
ここが九星気学の奥深いところです。
一白水星①まとめ
一白水星は、五行では水、方位は北、季節は冬、時間は真夜中、十二支では子と結びつきます。
静けさや暗さだけではなく、流動性、柔軟性、始まり、内側に秘めた力など、多くの意味を持つ星です。
一白水星を知る時は、単純に「こういう性格」と覚えるのではなく、水・北・冬・真夜中という世界全体をイメージすると理解しやすくなります。
そうすると、一白水星という星がぐっと立体的に見えてきます。
次回の「一白水星②」では、一白の根本にある「水」の象意をさらに掘り下げ、流れる力・柔軟性・人との交わりについて詳しく見ていきます。
もっと深く九星気学を学んでみたい方へ
九星は、性格を知るだけではなく、方位・季節・時間・五行・易など、さまざまな要素と結びついています。
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