九紫火星を代表する象意の一つに、「離合集散」があります。
文字どおり、「離れる・合う・集まる・散る」という意味です。ただし九紫火星では、特に「離れる」という働きが強く表れます。
「離れる」と聞くと、別れや失うことを想像して、少し悪い印象を持つ方もいるかもしれません。
けれど、人生には離れた方がよいものもあります。
- 九紫火星の「離合集散」とは?
- 「離れる」ことは悪いことではない
- うまくいっていないものから離れる
- 八白土星の「止」と、九紫火星の「離」は違う
- 悩みから「離れる」という考え方
- 人間関係でも「離れる力」は必要
- 九紫火星は「私は違う」と距離を取ることがある
- 「離れること」と「明るさ」はつながっている
- 明るく見るためには、知ることも必要
- 感情が強すぎると、離れる判断を誤ることもある
- 「離れるべきもの」と「離れてはいけないもの」を見分ける
- 突然気持ちが変わることもある
- 離れることで、新しいものが入ってくる
- 「離れる勇気」が必要なときもある
- 人と違う場所に立つから、見えることがある
- 九紫火星の「離合集散」をどう生かすか
- 離れた先に、明るさがある
- 九星気学をもっと深く学んでみたい方へ
九紫火星の「離合集散」とは?
九紫火星と関係する易の卦は、☲ 離(り)です。
「離」という言葉には、離れるという意味があります。そこから九紫火星には、人や物事が集まったり離れたりする「離合集散」という象意があります。
人との出会いと別れ。仕事との縁。環境の変化。今まで持っていたものを手放すこと。
私たちの人生は、集まることと離れることを繰り返しながら進んでいきます。
「離れる」ことは悪いことではない
私たちは、「続けること」を良いこととして考えやすいものです。
長く付き合う。長く仕事を続ける。途中でやめない。こうした姿勢はもちろん大切です。
しかし、何でも続ければよいわけではありません。
自分を苦しめている習慣。すでに役目を終えた考え方。どうしても合わない環境。
それらを無理に抱え続けることで、かえって前へ進めなくなることもあります。
必要なものと離れてはいけませんが、必要のなくなったものから離れることは、前へ進むために必要な場合があります。
うまくいっていないものから離れる
九紫火星の「離」は、今の自分にとって好ましくない状態から距離を取るという意味にも広がります。
たとえば、惰性で続けている生活習慣や、いつまでも引きずっている悩み。
「昔からこうしてきたから」という理由だけで続けていることもあるでしょう。
一度立ち止まり、「これは今の自分に本当に必要なのか」と考えてみる。
必要がないとわかったら、そこから離れていく。これも九紫火星の力です。
八白土星の「止」と、九紫火星の「離」は違う
前回まで見てきた八白土星には、「止」という象意がありました。
八白土星は、いったん止める。動きを止めて、流れを変える。
それに対して九紫火星は、そこから離れるという働きです。
似ているようですが、「止める」と「離れる」では少し違います。
悪い習慣を止めるのが八白なら、その習慣そのものとの距離を取っていくのが九紫。
九星それぞれの象意を比べていくと、同じように見える働きにも違いがあることがわかります。
悩みから「離れる」という考え方
問題が起きたとき、私たちは「どうやって解決するか」を考えます。
しかし九紫火星には、もう一つの見方があります。
その問題そのものから離れることはできないか。
すべての問題を真正面から解決しなければならないとは限りません。
距離を置くことで見え方が変わることもありますし、関わらないことが一番よい場合もあります。
「どう解決するか」だけでなく、「そこから離れるという選択肢はないか」と考えられるところに、九紫火星らしさがあります。
人間関係でも「離れる力」は必要
人間関係でも、距離の取り方は大切です。
誰とでもずっと同じ距離で付き合い続けることはできません。生活が変われば、自然に離れていく人もいます。
また、付き合うことで自分が大きく消耗してしまう関係なら、距離を見直すことが必要な場合もあります。
「離れる=相手を嫌う」ではありません。
お互いにとって適切な距離へ戻ることも、一つの離れ方です。
九紫火星は「私は違う」と距離を取ることがある
九紫火星には、人と少し距離を取る一面があります。
みんなが同じ方向へ進んでいても、「私は少し違う」と感じることがあります。
それが強く出れば、周囲と交わりにくくなったり、孤独を感じたりすることもあるでしょう。
けれど、人と同じでなければならないわけではありません。
周囲から少し離れて見るからこそ、他の人には見えないものが見えることもあります。
この「距離を取って見る」という力は、後に出てくる九紫火星の「頭脳」「見・観・鑑」「洞察力」にもつながっていきます。
「離れること」と「明るさ」はつながっている
九紫火星では、「離れること」と「明るさ」は別々の象意ではありません。
何かに強くとらわれているときは、視野が狭くなりやすいものです。
反対に、少し距離を取ることで、今まで見えていなかったことが見えてくることがあります。
離れることで、ものごとを明るく見ることができる。
九紫火星の「離」と「明」は、こうしてつながっています。
明るく見るためには、知ることも必要
「明るい」という言葉には、陽気で元気という意味だけではありません。
「事情に明るい」「その分野に明るい」というように、よく知っていることも「明るい」と表現します。
九紫火星にとって、適切に離れるためには、知識や情報も大切です。
何も知らずに感情だけで離れるのと、状況をよく理解したうえで距離を取るのとでは意味が違います。
知ることで見えるようになり、見えるからこそ離れる判断ができる。
ここにも、九紫火星の「離・明・頭脳」のつながりがあります。
感情が強すぎると、離れる判断を誤ることもある
第12回資料では、九紫火星について、心に恨みがあると判断を誤りやすくなるという考え方が示されています。
強い怒りや恨みを持っていると、相手や出来事を冷静に見にくくなることがあります。
「もう全部嫌だ」と勢いで離れてしまったり、本当は大切にした方がよい関係まで切ってしまったりすることもあります。
九紫火星の「離」は、感情的に切ることではなく、必要なものと不要なものを見極める力として使うことが大切です。
「離れるべきもの」と「離れてはいけないもの」を見分ける
離れる力が強いからこそ、何から離れるのかが重要になります。
自分を苦しめる悪習慣。
すでに役目を終えた考え方。
惰性だけで続けていること。
こうしたものから離れることは、次へ進むきっかけになります。
一方で、家族や大切な人、積み重ねてきた信頼、自分が本当に大事にしたいことまで簡単に手放してよいわけではありません。
九紫火星では、「離れる力」と同じくらい、「何を残すかを見る力」も大切です。
突然気持ちが変わることもある
九紫火星には、突然気持ちが変わるような動きが出ることもあります。
昨日まで続けようと思っていたのに、急に「やめよう」と思う。
参加するつもりだったのに、直前になって気持ちが変わる。
こうした変化も、九紫火星の「離」の一面として考えます。
ただし、気分だけで何でも変えればよいということではありません。
なぜ気持ちが変わったのか。何か見えてきたものがあるのか。それとも単なる感情の揺れなのか。
一度自分の中を確かめることで、九紫火星の「離」をより良い判断に使うことができます。
離れることで、新しいものが入ってくる
何かを手放すと、そこに空間ができます。
予定を減らせば、時間に余白ができます。
古い考え方を手放せば、新しい考えを受け入れやすくなります。
合わない環境から離れれば、別の場所へ進む可能性も生まれます。
離れることは、ただ失うことではなく、新しいものを迎える準備になることがあります。
九紫火星の「離合集散」は、終わりだけではなく、次の出会いや流れにもつながっています。
「離れる勇気」が必要なときもある
続けてきたものから離れることには、勇気が必要です。
人の目が気になったり、「ここまでやってきたのだから」と考えたりして、なかなか離れられないこともあります。
けれど、すでに自分に合わなくなったものを無理に抱え続けることが、いつも正しいとは限りません。
続ける強さもあれば、離れる強さもあります。
九紫火星は、その「離れる強さ」を教えてくれる星です。
人と違う場所に立つから、見えることがある
九紫火星は、人の集まりから少し離れた位置に立つことがあります。
周囲とまったく同じ考えに合わせるのではなく、自分なりの見方を持つ。
そのため、孤独を感じる場面もあるかもしれません。
しかし、少し離れた場所から見るからこそ、全体がよく見えることもあります。
距離を取ることが、九紫火星の洞察力につながることがあります。
九紫火星の「離合集散」をどう生かすか
九紫火星の「離合集散」は、単なる別れの象意ではありません。
必要のないものから離れる。
悩みとの距離を取る。
感情だけで判断せず、よく見て考える。
そして、新しく必要なものが入ってくる余白をつくる。
「何を離すか」が変われば、その後の人生も変わっていきます。
だからこそ、九紫火星では「離れること」を恐れるのではなく、何から離れるべきなのかを見極めることが大切です。
離れた先に、明るさがある
九紫火星の「離」と「明」は深くつながっています。
不要なこだわりから離れる。
自分を苦しめるものから距離を取る。
すると、今まで見えなかったものが少しずつ見えてくることがあります。
離れることで、明るくなる。
これは九紫火星を理解するうえで、とても大切な考え方です。
次の記事では、この「明るさ」を中心に、九紫火星の「明」という象意をさらに深く見ていきます。
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