九紫火星を代表する象意の一つに、「明」があります。
「明るい」と聞くと、まずは陽気で元気な人を思い浮かべるかもしれません。
もちろん、それも九紫火星の明るさの一つです。
しかし、九紫火星の「明」はそれだけではありません。
知識に明るい。物事を明るく見る。顔が輝く。心が明朗である。
九紫火星の明るさは、性格・知識・ものの見方・輝きまで、幅広い意味を持っています。
九紫火星は、太陽が高く昇る「南」の星
九紫火星が担当する方位は南です。
南は、太陽が高く昇り、光が強く感じられる方位です。
時間では正午を中心とする時間帯、季節では夏。
光が強く、明るく、ものがはっきり見える世界です。
暗いところを照らして、見えるようにする。
この働きが、九紫火星の「明」の基本です。
「明るい性格」だけが九紫ではない
九紫火星の「明るい」を、性格だけで考えると意味が狭くなります。
日本語でも、「金融に明るい」「歴史に明るい」「法律に明るい」という言い方をします。
これは、その分野についてよく知っているという意味です。
九紫火星には、情報・知識・知恵という象意があります。
だからこそ「明るさ」は、単なる陽気さではなく、物事をよく知り、理解していることにもつながります。
知ることで、物事は明るく見えてくる
よくわからないことは、不安になりやすいものです。
しかし、調べて知識が増えてくると、少しずつ状況が見えるようになります。
何が起きているのか。
何をすればよいのか。
何を気にしなくてよいのか。
こうしたことが見えてくると、心の中にも余裕が生まれます。
知識が、暗かったものを照らしてくれる。
これも九紫火星の「明」です。
「離れる」と「明るくなる」はつながっている
前回の九紫火星②では、「離合集散」を取り上げました。
九紫火星では、「離れること」と「明るさ」は深くつながっています。
悩みにとらわれているときは、そのことばかり考えてしまいます。
一歩離れて見ると、それまで気づかなかったことが見えることがあります。
古いこだわりから離れる。
必要のない不安から距離を取る。
そうすると、ものの見方が少し明るくなる。
離れることで、見えるようになる。
九紫火星の「離」と「明」は、こうして一つにつながっています。
物事を「明るい方向」から見る
九紫火星には、物事を楽観的に考えるという意味もあります。
これは、何でも「大丈夫」と考えればよいということではありません。
状況をきちんと見たうえで、必要以上に悪い方向ばかりを想像しない。
「こうなったら困る」だけではなく、「こうすれば前へ進めるかもしれない」と考える。
同じ出来事でも、どこに光を当てるかで見え方は変わります。
九紫火星の明るさには、こうした「ものの見方」も含まれています。
九紫火星の「輝き」
九紫火星には、光・輝き・華やかさという象意もあります。
赤や紫、光るもの、きらめくものなどは、九紫火星を象徴するものとして考えます。
ただし、本当に大切なのは外見だけの華やかさではありません。
好きなことに取り組んでいる人。
知識を持ち、自信を持って話している人。
人の役に立とうとしている人。
そうした人には、外見とは別の「輝き」が出てくることがあります。
九紫火星の「明」は、内側から外へ表れてくる輝きでもあります。
顔の表情にも「明るさ」は表れる
人の心の状態は、表情に出ることがあります。
不満が続けば、自然と顔も険しくなりやすいものです。
反対に、充実しているときや、好きなことに取り組んでいるときには、表情が明るく見えることがあります。
九紫火星の「明るさ」は、照明の光だけではなく、その人自身から感じられる明るさにもつながります。
無理に明るく振る舞うということではありません。
自分の中にある不満やこだわりを少しずつ整理し、心そのものを軽くしていくことが大切です。
「聞く力」も九紫火星の明るさにつながる
九紫火星では、情報や知識を得るうえで「聞くこと」も大切にします。
人の話をよく聞くと、自分一人では気づかなかったことを知ることができます。そこから新しい情報が入り、考え方が広がり、知恵につながっていきます。
知恵のある人は、話すことだけでなく、聞くことも上手です。
九紫火星の「明るさ」は、自分が目立つことだけではなく、相手から学ぼうとする姿勢にも表れます。
情報が、知識になり、知恵になっていく
九紫火星の世界では、情報を集めるだけで終わりません。
得た情報を理解して知識にし、さらに経験や思考を重ねることで知恵へと変えていきます。
同じことを知っていても、それをどう使うかによって大きな違いが生まれます。
知っていることを、人生にどう生かすか。
そこまで進んで、九紫火星の「明るさ」はさらに深まっていきます。
頭が明るいとは、物事をよく見ること
九紫火星には「頭脳」という象意があります。
頭の回転が速い、知識が豊富、理屈を理解する。こうしたことも九紫火星の世界です。
ただ、頭がよいことと、難しいことをたくさん知っていることは同じではありません。
必要なものを見抜き、余計なものから離れ、物事をはっきり見る。
九紫火星の頭脳は、「離」と「明」があってこそ生きてきます。
考えすぎると、かえって暗くなることもある
頭の働きが活発だからこそ、九紫火星は考えすぎることもあります。
まだ起きていないことまで先へ先へと考え、「もしこうなったら」「その次はどうなるだろう」と想像が広がっていく。
すると、本来は明るく照らすための頭脳が、不安を増やすために使われてしまうことがあります。
考える力を、心配ではなく理解するために使う。
九紫火星にとって、これは大切なポイントです。
不満を抱え続けると、輝きが見えにくくなる
第12回資料では、九紫火星の「輝き」と、心の不満との関係にも触れています。
自分の思いどおりにならないことばかりに気持ちが向いていると、表情にも余裕がなくなりやすいものです。
仕事が楽しくない。人生に不満がある。周囲への不満ばかり考えている。
そうした状態では、その人が本来持っている良さも表に出にくくなります。
九紫火星の「明」は、心の中の状態が外へ表れてくる輝きでもあります。
無理に明るくする必要はない
ここで誤解してほしくないのは、いつも笑っていなければならない、元気に振る舞わなければならない、ということではありません。
つらいときに無理をして明るく見せても、それは九紫火星の本来の「明」とは少し違います。
大切なのは、自分が何にとらわれているのかを知ることです。
不要なこだわりから離れ、必要なことを学び、自分の中で少しずつ整理していく。
内側が整ってくると、自然に外にも明るさが表れてきます。
「輝く」とは、自分らしく生きていること
九紫火星には、華やかさや輝きという象意があります。
けれど、輝くというのは、高価なものを身につけたり、目立ったりすることだけではありません。
自分が好きなことに取り組んでいる。
学びたいことを学んでいる。
自分の力を人のために使っている。
そうしたとき、その人には自然な明るさが出てきます。
九紫火星の輝きは、その人が自分の人生を生きているときに表れやすいものです。
「離・明・頭脳」は一つにつながっている
ここまで見てくると、九紫火星の象意が別々のものではないことがわかります。
不要なものから離れる。
すると、ものごとが明るく見える。
よく見えるから、知識や頭脳を適切に使える。
そして、知識が知恵へと変わっていく。
「離れる → 明るくなる → よく見える → 知恵が働く」。
この流れがわかると、九紫火星の世界がさらに理解しやすくなります。
九紫火星の「明」をどう生かすか
九紫火星の明るさは、単なる性格の長所ではありません。
物事をよく知ること。
人の話を聞くこと。
必要以上に悪い未来ばかり想像しないこと。
不要なこだわりから離れること。
そして、自分の持っているものを生かしていくこと。
こうした積み重ねが、その人自身の「明るさ」や「輝き」につながります。
九紫火星の「明」は、外を明るく照らすだけではなく、自分自身の生き方を照らす光でもあります。
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