七赤金星は、易では「兌」にあたります。
兌が自然界で表すものの一つが、「沢」です。
沢とは、水が集まり、そこに蓄えられている場所です。
七赤金星を「悦びの星」として見てきましたが、この「沢」という象意から考えると、もう一つ大切なことが見えてきます。
自分の中に、何を溜めていくのか。
これも七赤金星の大きなテーマです。
七赤金星の「沢」とは?
水には、流れている水と、溜まっている水があります。
七赤金星の「沢」は、池や沼、水たまりのように、水が一か所に集まっている状態を表します。
何かが集まり、蓄えられていく。
この性質は、七赤金星の金銭や物質的な豊かさともつながります。
お金が貯まる。
物が集まる。
人との楽しい思い出が増える。
七赤金星には、「蓄える」という見方もできるのです。
溜めることは、悪いことではない
「溜める」と聞くと、少し悪いイメージを持つかもしれません。
でも、蓄えることそのものが悪いわけではありません。
経験を蓄える。
知識を蓄える。
人との良い思い出を蓄える。
将来のためにお金を蓄える。
何を溜めるかによって、その人の豊かさは変わります。
沢は、動かなくなると「腐敗」につながる
一方で、溜まったものが長い間動かなくなると、そこには別の問題が出てきます。
水も、流れがなく停滞すると、濁ったり傷んだりすることがあります。
気学では、ここから七赤金星に「腐敗」という象意を見ます。
これは水だけの話ではありません。
心の中にも、同じようなことが起こります。
不満や愚痴を溜め続けない
不満。
愚痴。
人への批判。
昔の嫌な出来事。
こうしたものを心の中に長く溜め続けると、自分自身も苦しくなっていきます。
七赤金星は「悦び」を大切にする星だからこそ、何を心に蓄えるかが重要です。
不満ばかりを集めるのか。
それとも、日常の中にある悦びを集めていくのか。
同じ「溜める」でも、中身によって人生の感じ方は大きく変わります。
酉は、時間をかけて「醸す」
七赤金星には、十二支の「酉」が関係します。
酉には酒の象意があり、時間をかけて醸していくという見方もあります。
良いものは、すぐに完成するとは限りません。
人間関係もそうです。
信頼もそうです。
経験もそうです。
時間をかけながら、少しずつ良いものを育てていく。
これも七赤金星の「蓄える」という性質につながります。
何を「熟成」させるか
時間をかければ、何でも良くなるわけではありません。
感謝を積み重ねれば、良い関係が育ちます。
経験を積み重ねれば、仕事の力になります。
一方で、不満や恨みを何年も抱え続ければ、それもまた自分の中で大きくなってしまいます。
自分は、心の中で何を育てているのか。
七赤金星の「沢」や「酉」を考えると、そんな問いが出てきます。
悦びを蓄える人になる
人生には、嫌なこともあります。
つらい経験もあります。
それを無かったことにする必要はありません。
ただ、嫌だったことばかりを何度も思い返すのではなく、良かったことにも目を向ける。
人からしてもらったこと。
楽しかった時間。
うまくいった経験。
今日あった小さな悦び。
そうしたものを少しずつ心に蓄えていく。
私は、それも七赤金星らしい生き方だと思っています。
「腐敗」は、心の中にも起こる
七赤金星の「腐敗」は、水や物だけの話ではありません。
心の中にも、長く溜め続けることで重くなっていくものがあります。
愚痴。
不満。
批判。
昔の嫌な出来事。
同じことを何度も心の中で繰り返すと、悦びを感じる余白が少なくなってしまいます。
批判ばかりになると、七赤の「悦び」が遠のく
七赤金星には、言葉の力があります。
だからこそ、批判や小言ばかりになると、その力が反対の方向に働きやすくなります。
人の悪いところばかり探す。
何を見ても不満を言う。
相手を変えようとして、言い聞かせ続ける。
そうすると、自分も周囲も疲れてしまいます。
七赤金星は、言葉によって悦びを増やすことも、減らすこともできる星です。
溜めすぎたら、流れをつくる
沢は、蓄える場所です。
でも、ずっと同じ状態のままでは、停滞してしまいます。
だからこそ、時には流れをつくることも大切です。
人に話してみる。
考え方を切り替える。
必要のないものを手放す。
新しい場所へ出てみる。
蓄えることと、流すことの両方があって、沢は生きてきます。
七赤金星には「引退」という象意もある
七赤金星の方位である西は、太陽が沈んでいく場所です。
そこから、七赤金星には「引退」という象意もあります。
始めることだけが人生ではありません。
役割を終える。
一区切りつける。
次の世代へ渡す。
「終わらせること」も、人生には必要です。
終わることは、失うことだけではない
何かを終える時、人は寂しさを感じることがあります。
でも、終わることで初めて見えてくるものもあります。
長く続けてきたことへの感謝。
そこで得た経験。
出会った人との縁。
次へ持っていきたいもの。
何かを終える時に、何を残すのか。
ここにも、七赤金星らしい「蓄える」という意味があります。
不満ではなく「悦び」を残していく
人生を振り返った時、嫌だったことばかりを残すのか。
それとも、楽しかったこと、ありがたかったこと、学んだことを残すのか。
同じ経験でも、何を心に残すかで意味は変わります。
七赤金星は、「悦びという酒を心に蓄える」ような生き方を大切にする星です。
嫌な経験を無理に忘れる必要はありません。
でも、その中にも何か一つ、次へ持っていけるものを見つける。
そうすると、経験は腐敗ではなく、熟成へ変わっていきます。
まとめ|七赤金星の「沢」は、何を蓄えるかを教えてくれる
七赤金星の兌は、自然界では沢を表します。
沢は、何かを集め、蓄える場所です。
お金。
経験。
人との思い出。
そして、心の中に残る感情。
大切なのは、「何を溜めるか」です。
不満や批判ばかりを溜めれば、心は重くなります。
悦びや感謝を蓄えれば、人生の味わいは深くなっていきます。
そして、役割を終える時には、必要のないものを手放し、大切なものだけを次へ持っていく。
蓄え、熟成させ、必要な時には手放す。
そこに、七赤金星の「沢」という象意の奥行きがあります。
次回は、七赤金星シリーズの総まとめとして、「七赤金星はどんな人なのか」を一つの人物像として整理していきます。
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